戸建て住宅はどちらがいいの?木造とRC(鉄筋コンクリート)造の違いを調べてみた!


「戸建て住宅はやはりRC造(鉄筋コンクリート造)が頑丈そうで良さそう。」
このように考えている方はいらっしゃいませんか。
確かに、鉄筋コンクリート造は頑丈ですが、木造にもメリットがあります。
そこで今回は、鉄筋コンクリート造と木造のそれぞれのメリット・デメリットを調べてみました。

 

□RC(鉄筋コンクリート)造と木造のメリット・デメリット

*RC(鉄筋コンクリート)造のメリット・デメリット

まずは、RC(鉄筋コンクリート)造を見てみましょう。

【メリット】
●とにかく頑丈!
RC造は、コンクリートの中に鉄筋が入っている造り(鉄筋コンクリート造…名前の通りですね…)です。
耐震性が高く、耐火性にも優れ、耐用年数も長い。
まあ、頑丈にできています!
耐震性、耐火性が高いので、火災保険料も木造に比べたら段違いに安いです。
きちんとしたメンテナンスをすれば、相当長い期間、建替え無しで住むことが出来ます。

●気密性・遮音性が高い
建物の外側がコンクリートで覆われているので、気密性が高いです。
また、コンクリートの性質上、遮音性に優れています。
例えば…窓を閉め切ってしまえば、外の音はほとんど聞こえなくなります!
(窓サッシの性能が低い場合を除く…)
2、3階建ての構造の場合、上下階の振動音もシャットアウト!
静かなお家となります。

●自由度が高い設計が可能
RC造の強度をもってすれば、たか~い天井や、なが~い梁などを使って、様々な間取を造ることができます。
大きな空間や、窓などの開口部を広くとる…といった、木造ではなかなか難しい間取りを実現することが可能です。
いわゆる「デザイナーズ住宅」には適した構造ですね。

【デメリット】
●とにかく高い!
RC造の最大のデメリット…とにかくお金がかかる!
まず単純に材料費が高い。
そして建築の作業工程が長くなるので、人件費もかかる。
トータルの建築コストはかなりの高額になります。
単純比較は難しいですが、木造に比べると2倍以上になるとかならないとか…

●けっこう重い…
コンクリートの中に鉄筋まで入っているので、当然ながら、建物の重量はかなりのものに。
そうすると、それに耐えられる「地盤」が必要になり…
そうすると、大掛かりな地盤改良が必要になる可能性が高くなります。
結局、お金がかかるという図式になりますね!

●結露が…
気密性が高いRC造。
気密性の高さによるメリット(エアコンがよく効く!)もありますが、デメリットとしては…結露が出やすいことが挙げられます。
一番の結露対策は換気ですが…気密性の高い住宅の場合、意識的に換気を行わないといけません。
最近は「24時間換気システム」という便利な設備が有りますので、RC造の場合は、積極的に取り入れることをお勧めします。

 

*木造のメリット・デメリット

次に木造について見てみましょう。

【メリット】
●コストが安い
住宅なので、建築コストはそれなりに掛かります。(当たり前です)
が…RC造や鉄骨造などに比べると、木造の建築コストは安く抑えられます。
材料:木材の価格と、工期が比較的短くなるため人件費が抑えられるから、です。
特に最近は、壁式工法(2×4工法)で建てる場合は、工場で作った部品・パーツを現地に持ってきて組み立てる、といった施工方法を取ることが多く、工期が短縮できるというメリットもあります。

●湿度の調節機能に優れている
日本は四季がはっきりしていて、夏は高温多湿、冬は低温乾燥と、気温・湿度の変化が激しい気候です。
木造の場合、木材の調湿性…湿度が高い時は水分を吸収、乾燥してくると水分を放出し湿度を調節する…の高さが日本の気候にぴったり合致。
古くから優れた建材として木材が使われてきた歴史があります。

●断熱性が高い
コンクリートや鉄と比べて、木の熱伝導率は低いです。
⇒木造住宅は断熱性に優れています。
あつ~い夏の熱気を遮断しやすく、さむ~い冬には室内の暖かい空気を外に逃がしにくくなります。
やはり、寒暖差の大きい日本の気候に合っていると言えます。

【デメリット】
●あ!シロアリ!
日本には残念ながらシロアリが生息しています。
シロアリは木材を好んで食べます。
木造は、シロアリの被害に合う可能性があります。残念ながら…
最近の新築はシロアリ対策で防蟻処理をしていますが…
保証期間はだいたい5年です。
そのため5~10年に一度は防蟻処理を施すことが望ましいです。
※RC造でもシロアリの被害にあうことは、極めてまれですが、あるそうです。

●木は燃えます…
あくまで、RC造に比べて…ですが、木造は燃えます。
コンクリートは燃えませんが、木は燃えます。
そのため、火災保険料はRC造に比べると高額になります。
ただ…現在は木造でも耐火構造、準耐火構造での建築が可能ですので…燃えにくい建物を建てることも可能です。

●耐用年数は20年?
「木造の戸建は20年経つと価値がゼロになる…」
という噂が…
もちろん、住んでいる状態で20年経ったある日、突然バタン!と建物が倒れることは有りません。(当たり前です)
これは、不動産を売却する時の査定上、不動産屋がお客さんに話すときの常套句から来ているようです。
税務上の減価償却…物の価値が経過年数に合わせて減っていき、最後はゼロになる…の年数が、木造の場合は22年とされていることが根拠となっていると思われます。
木造建築の耐用年数はどのくらいか?は、様々な見方が有りますが…
ある大学教授の研究によると、
木造の実質平均寿命:65年
RC造の実質平均寿命:110~120年
という算出がされているそうです。
「木造の平均寿命は65年もあるのか!」
と、安心するなかれ。
メンテナンスを怠ると…雨漏り、シロアリ、腐食など…で、途端に寿命が縮まります。
いずれにせよ、RC造と比べるとその約半分の寿命と考えられます。

 

□それぞれの建築費の相場は?

では、RC(鉄筋コンクリート)造と木造のそれぞれの建築費は、どのくらいかかるのでしょうか?
ざくっと調べてみました。

RC造は、最低、坪単価100万円くらいでしょうか。
30坪(約100㎡)の建物を建てると…
30坪×100万円=3000万円
というところが最低ラインの目安(相場)となります。
RC造で戸建てを建てる場合、建てられるハウスメーカーが限られてきます。
(木造ほどメジャーでは無いので)
そのため、安く建てられるケースはあまり無く、坪単価100万円+α(20~50万円くらい?)を想定しておいたほうが良いでしょう。

木造の場合は建てるハウスメーカーによって、かなり差が出てきます。
坪単価45~55万円くらいが一般的ですが…
大手の有名ハウスメーカーだと、坪単価100万円を超えるケースもあります。
(住宅展示場のオプションフル装備のお家はもう少し高いかも…)
一般的なケースで30坪(約100㎡)の建物を建てると…
30坪×50万円=1500万円
という感じが相場になるかと思われます。

RC造、木造のそれぞれの建築費の目安を見てきましたが…
それぞれに共通して言えるのは、「そこにオプション的な工事を付加していくと、費用がプラスされていく」ということですね。
このあたりも含めて予算を組んでいきましょう。

 

□まとめ

今回は、木造とRC(鉄筋コンクリート)造の違いについて、いろいろと調べてみました。
「おうちを建てよう!」
という時は、それぞれの特徴を考慮し、自分達にはどれが適しているのか?
をよく考えて決めていきましょう!

 

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