住宅のUA値って何?その内容と基準について

 

「最近、UA値っていう言葉を聞いたけど…これは何?」

UA値…
なかなか認知度は低い言葉ですが、このところ、ちょこちょこ耳にします。
さて?いったい何のことなのでしょうか?
調べてみました!

 

□住宅のUA値ってなんだろう?

「UA値」は、「外皮平均熱貫流率」のことです。

といってもさっぱり…?
ですよね。
具体的に言うと、「住宅の内部から開口部を通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値」です。

これでもよくわからない…ですよね。
平たく言うと、
「住宅のUA値が小さいほど外部に熱が逃げにくく、省エネの住宅であると言える。」
ということになります。
このUA値の算出式は以下の通り。

外皮平均熱貫流率(UA値)=熱損失量(w/k)÷外皮面積(㎡)
※1㎡あたり何wの熱が逃げるかを表しています。

うーん…
自分で計算することは無さそうなので、あくまで参考です。
そして、国で省エネの基準の指標が示されていますが、地域によって数値が異なっています。
ちなみに…東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県のエリアのUA値の基準値は、0.87となっています。
UA値がこの数値以下であれば、一定の省エネ基準を満たしている、と判断できます。

 

□住宅のUA値を下げる方法は…

このUA値。
完成した物件に行って、ピピピッと測定する…というものではありません。
建てる時の仕様や間取りから計算して出します。
UA値の計算のもとになる項目をザックリと挙げると…
・断熱材の種類および厚み
・断熱の方法
・サッシの大きさおよび種類
・ガラスの種類
というものが有ります。

ここで質問。
「住宅のUA値を下げるには、どうしたらいいですか?」
答え
「断熱材の性能を上げる+厚くすることと、高性能のサッシにすることで、UA値を下げることが出来ます。」

ということで、UA値を下げる具体的な方法としては…
●建具の断熱性能を上げる
まずは建具の種類ですが、断熱性能の高い順でいくと
①木製建具又は樹脂製建具
②木と金属の複合材料製建具または樹脂と金属の複合材料製建具
③金属製熱遮断構造建具
④金属製建具
となります。
木製のほうが金属製よりも断熱性能が高くなります。
リビングや各居室の建具を断熱性能の高いものに変えることで、UA値を下げることが出来ます。
●窓ガラスの断熱性能を上げる
そして窓ガラス。断熱性能の高い順でいくと
①Low-E三層複層ガラス
②Low-E複層(ペア)ガラス
③遮熱複層(ペア)ガラス
④複層(ペア)ガラス
①単板ガラス
となります。
最近の新築建売住宅では、②Low-E複層(ペア)ガラスが一般的になってきています。

そして、当然というか、断熱性能が高いもののほうがお値段も上がります…
UA値を下げるために建具、窓ガラスを交換する場合は、おサイフと相談しながら決めていきましょう。

 

□省エネ基準見直しがはじまっています

ちょっと前に、「建築物省エネ法の全戸義務化」という話題が出ていました。
要は…「全ての住宅や建築物には外皮計算(UA値算出)と一次エネルギー消費量の計算を義務づけましょう。」というもの。
ただ、この改正内容は一次的に見送りとなり、2021年より300㎡以上の建物に対してのみの適用となる見込みです。
※ただし、建築士から建築主への省エネ性能の説明を義務化する制度が付加される予定です。
300㎡≒約90坪。
通常の一戸建ての建物面積が30坪前後だとすると、その約3倍の広さの建物が対象ということになり、一般住宅にこの制度が適用されることは、ほとんど無さそうです。
しかし、現在、省エネ基準を海外基準(海外の基準は日本より高め)に合わせていく方向性になっていますので…今後はさらなる法改正や新制度の設立があるかもしれませんね。

 

□まとめ

今回は、UA値とは何か、について、いろいろと調べてみました。
時代の流れとして、省エネ住宅への注目度が高まっています。
それに伴い、「UA値」という言葉も一般的になってくるかもしれません。
これから住宅購入を検討される方は、UA値とは何か?を頭の片隅に覚えておいて下さい!

 

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