「家探しをしている際に、高気密高断熱住宅という言葉を耳にしたけど…?」
「高気密高断熱住宅」
あまり聞きなれない言葉ですよね。
さて?どんな住宅なのでしょうか?
今回は、高気密高断熱住宅とはどういったものなのか、またどのような特徴があるのかを調べてみました。
□高気密、高断熱の住宅とは
まずは高気密、高断熱の住宅とはどんなものなのか、確認していきます。
*高気密住宅とは
通常の住宅は、どんなに腕の立つ大工さんが建てたとしても、いろいろなところに空気が入ってくる隙間があります。(それが普通です。)
高気密住宅は、気密テープや防湿シート、断熱材などで、極力、隙間を作らないようにして建てられています。
それにより、冬の寒い空気が侵入しないように…、夏にエアコンで冷やした空気ができるだけ逃げないように…、することができます。
*高断熱住宅とは
断熱性能が十分ではない住宅だと、外気の温度は壁や窓から伝わりやすくなり、冬は寒く、夏は暑くなります。
高断熱住宅は、厚めの断熱材を入れた壁にしたり、断熱性能の高い窓を採用することにより、家全体の断熱性能を高めています。
また、断熱工法には「外断熱」と「内断熱」があり、それぞれコストや性能のが変わってきます。
□高気密高断熱住宅のメリットとデメリットについて
*高気密高断熱住宅のメリット
①冬でも暖かく、夏は涼しく!
外気の影響を受けにくいので、エアコン等の空調設備を稼働すると、暖まる(または冷える)のが早く、快適な温度が保ちやすい、という特徴があります。
さらに、室内の扉をあけ放つと…建物全体をくまなく一定の温度に保ちやすくなり、家の中のどこでも暖かく(涼しく)することができます。
※真夏の注意点
冬は問題ないのですが、夏は1点、注意が必要です。
それは…「遮熱」です。
南側に窓があるような陽当りが良い住宅の場合、日射により室内が暖められると、高気密高断熱住宅では、熱が住宅内にたまってしまい、逆に暑くなります…
それを防ぐには遮熱性能の高い窓を選んだり…といった遮熱対策も合わせて必要になります。
②光熱費が抑えられる
①の項目でお気づきかと思いますが…
エアコン等の空調設備が効率よく稼働するということは、省エネになり、光熱費を大きく節約することができます。
古い住宅を比較すると、年間で数万円の光熱費の差が出る、という情報も!
③健康に過ごせる
最近の研究では、住宅内の気温による健康への影響がかなり大きいことが分かってきています。
暖かい家と寒い家だと、寒い家のほうが病気になる確率が高いそうです…
(国土交通省HPより~「住宅内の室温の変化が居住者の健康に与える影響とは?」~)
特に!「ヒートショック」(急激な温度変化による血圧の急上昇・急下降で、体がダメージをうけること)による事故…寒い場所から急に暖かいお風呂に入ったときに心筋梗塞・脳卒中を起こすような…は、怖いですよね…
高気密高断熱住宅では、住宅内の温度差が少なくなるため、このようなヒートショックの防止にも効果的です。
*高気密高断熱住宅のデメリット
①施工コストがかかる
当然かもしれませんが…高気密高断熱住宅を建てるには、通常の住宅よりも費用がかかります。
どこまでお金を掛けるかは、その方のご予算次第…ということになります。
②結露はどうなの?
本来、断熱性能が高いと結露しづらくなります。
(結露は、冬に外気と室温との温度差により発生します。)
ただ…室内に湿気が発生するもの、例えば加湿器などが作動していると、どうしても結露が発生することになります。
さらに、壁の中の断熱材と柱との隙間に結露ができる場合(壁内結露)があり、これはカビの繁殖や建物劣化の要因となります。
そこで!大切なのは「換気」です。
換気によって、空気の循環をさせることにより、湿気を排出⇒結露を防ぐことが出来ます。
※現在の建築基準法では、住宅の24時間換気システムの設置が義務化されています。
高気密高断熱住宅には、実は「換気」の要素が欠かせません。
気密・断熱・換気のバランスがとれていないと、結露のリスクが高まるので注意しましょう。
③暖房器具が制約される?
高気密高断熱住宅とあまり相性がよくないのが、石油ストーブ。
炎を燃やす石油ストーブの場合、室内の二酸化炭素濃度の上昇と合わせて、頻繁に窓開け換気が必要になります。
そうすると…そもそも高気密高断熱にした意味が無くなってしまいます…
もし、石油ストーブにこだわりがあって、どうしても使用したい場合は…
住宅が想定している換気量の範囲内のものを使用してください。
□まとめ
今回は、高気密高断熱住宅について、そのメリットとデメリットを見てきました。
快適な生活を得られる分、施工費用もそれなりに掛かる高気密高断熱住宅。
「自分はどのような住宅を選ぶのか?」
今後のお家探しの判断基準の一つとして、参考にしてみて下さい!
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